自分の思った以上にマイケリスト(マイケル・ジャクソンの熱狂的なファン)が割と近くに多いことを知ってほくほくしております。
せっかくなので、昔幸運にもマイケルとひと時をともにしたときの話をします。10年はいかないと思うけど、結構前の話で記憶もだいぶあやふやになってきてはいるけれど、出来るだけ羨ましがって下さい。
場所は渋谷タワーレコードの洋楽フロア。テクノとかディープハウスのCDとかを掘りに行っていたのでたぶん98年とかそのあたりじゃないかな、とおもうんですが、僕はニットキャップにでかいヘッドフォンで店内のBGMが聴こえないくらいの音量で何かを聴きながらひたすらCD棚をAtoZで一枚一枚見ていました。
そういう時は真横に人がいるかいないか位しか目に入らないくらい、かなり集中している為、フロアに何が起こっているかはまったく知りませんでした。
ふと気付いたら、左隣にぴったり人がいて、なんだかきもちわりいな、と思いながらも、CDをあさることのほうが夢中で横を向きもしなかったんですが、体感で結構長く横にぴったりといるので、さすがになんだよ、とおもって左を見たら、黒人のかなりでっかいいかつい人がスーツをピシッと着こなして立っていて、僕が横を向いたらほぼ同時にこちらをむき、すんごい醒めた目で、ギロリ、とにらまれました。
意味がわからない。
ただ、なんとなく察したのは、すんごい危険を感じるけど、俺はとりあえずKeep on diggin'であれば、安全だ、ということで、そこから逃げ出すことも出来ず、CDの続きを見ようと思って、ふと目を前に向けました。
マイケルがいた。
棚越しです。タワレコの棚越しにマイケルです。トップロープからのエメラルド・フロージョンよりもすごい衝撃。黒い服に黒いマスクをしています。リアル・マイケルです。肌は純白です。
当時も今も、かなりの(かたよってはいるものの)マイケリストだった僕にとって、筆舌に尽くしがたい瞬間です。だって、目の前にマイケルだよ?
でも、思い出してください。俺の横には先ほどのでかいごっつくていかつくて眼光がやたら鋭い黒人スーツがいます。そこで、ようやく気が付いた。
こいつ、SPか!
状況がようやくわかりました。とにかく、レジに少しだけいる店員(視線の先に見えた)、目の前のマイケル、真横のいかついSP、これ以外に人の気配がしないんです。でも、ここで周りを見渡したりしたら、きっと殺られる、と感じていた僕は、そのまま視線をCDに落とし何も無かったようにまたCDをあさりました。この間、たぶん実際は1分もない。頭の中では"Smooth Criminal"が流れています。
"Annie,
せっかく目の前にマイケルがいるのに、真横には太い腕で「コキッ」 て首を折ってきそうなSPがいます。
マ
棚棚棚棚棚棚棚
SP 僕
こんな状況。もうCD見る動作してるけど、全然見てない。左から来る、動いたら殺るぞ?という殺意と目の前の部屋にポスター張ってたようなヒーロー。泣ける。
その後、マイケルはレジにごっそりCDを抱えてお持ちになりましたが、店員はバーコードのスキャンなどせずに(マイケルプライス)、そのまま袋に入れてマイケルに渡していました。そして奥のエレベーターのほうに歩いていきました。
若干遅れてSPが同じルートを追い、レジの前で店員に「ごくろう」といった感じでうなずいてそのままエレベーターのほうに歩いていきました。
ようやく緊張の状況から解放された僕は後ろを振り向いてみたら、エスカレーターの踊り場には入場規制のテープみたいなのが張られており、そこにはもんのすごくたくさんのファンがこちらを見ていました。
どうしていいかわからなかったので、引き続きCDを漁りましたが、その日は何も買わずに帰りました。
ちなみに、悪魔将軍並みにハンパないマイケリストのカイさんがもっと強烈なエントリーを書く予感がしていますが、おそらく現実になるんじゃないかな。
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