ジャケットがカッコいいので、素敵なジャズ・トランぺッターのアルバム、もうそれ以上何も言わなくてもいい様な気がします。
でも、そうもいかなさそうなのは、ジャケットの右下にある『On-U』のマーク。
そうです、エイドリアン・シャーウッド率いるOn-U Sound RecordsがリリースしたJazz Album(?)です。
HARRY BECKETT "The Modern Sound of Harry Beckett"
オリジナルアルバム8枚目となる今作では、プロデューサーにUKダブ界の巨匠エイドリアン・シャーウッドを迎え、ハリー・ベケットのスタイルにエイドリアンの感覚を足すというアプローチをとることにより「ジャズ」という枠を飛び越えた最高のアルバムに仕上がった。
Jazzの要素を持ったクラブミュージックとかDubの要素を持ったクラブミュージックとか、その2つともに影響を受けたクラブミュージックなら聴いたことはあるんですが、JazzをDub処理するのではなく、Dubの上にまんまJazz(ミュージシャン)をのっけちゃうという感じなのでしょうか、こういうのは初めて聴きました。
Harry Backettの息子さんがAsian Dub Foundationのプロデューサーらしいのですが、Harry Backett自体が「先進性」とか「実験性」を持っているアーティストらしいので、こういった感じの音を創ること自体は不思議ではないと思うんですが、それがOn-Uからリリースで、かつ、このジャケット、というのがカッコいい。
Dubという面から聴くと、もうちょっとドギツい処理をしててもいいかな、と思ったりしましたが、もしかしたら、このアルバムの「Version」にあたるようなアルバムがそのうち発売になってもいいんじゃないかな、という気がします。
カリフォルニアロール、みたいな不思議なアルバムです。
BEAT RECORDS / ON-U SOUND (2008-05-28)
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