かなり久しぶりにフットバッグの練習を再開しました。久しぶり過ぎていろんな事を忘れているので、思い出すことも兼ねてフットバッグ入門をまとめてみました。
フットバッグとは?
リハビリから誕生したスポーツです
お手玉のような手のひらサイズのバッグを、サッカーのリフティングや脚でやるお手玉、あるいは蹴鞠のように蹴って楽しむスポーツです。
フットバッグは、1972年にアメリカ合衆国オレゴン州で医師のマイク・マーシャル(Mike Marshall)が、膝の手術をした患者のジョン・スタルバーガー(John Stalberger)のリハビリのために「足でお手玉のように遊んでみてはどうか」と勧めたのがきっかけで誕生した。
フットバッグ - Wikipedia
サッカーのリフティングでフリースタイルなやつがあると思いますが、アレのお手玉サイズ版と思ってもらえれば、きっとイメージが近づくと思います。色々な蹴り方(技)があり、蹴るだけじゃなく受ける(脚でキャッチするような感じ)技もあり、やり込んでいくと、脚だけじゃなくかなりの全身運動になります。
スゴいフットバッグを観てみる
とは言っても動いているものを観ないとなんとも実感がわきません。そこでとりあえず、スゴい人たちの動画をご覧ください。
KING OF FOOTBAG
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Footbag - Felix Zenger
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Reebok Your Move - Footbag FreeStyle
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この人達はちょう上手い人達なので、いきなりコレをやるわけでも、出来るわけでもないのですが、僅かな時間に色々な動きが入っていて、フットバッグを練習していくとのちのちなんども繰り返して観ることになりそうな人たちです。
脚で、受ける(すくう)・蹴る・バッグの周りを脚で回す、などなどなど。
突き詰めていくと、こういう世界に行けるかもしれません。
必要な道具
さて、では実際にフットバッグを始めるに当たって必要な道具を紹介していきましょう。
バッグ
これにもとても沢山の種類があります。何枚かの布を縫いあわせてボールのようにするのですが、その面(パネル)の数によっても球体に近いかどうかなどが変わってきますし、バッグの中身に何が入っているかで、感触や重さも変わってきます。
今回は、実際にボクが使ってみたもので、入門に良いと思うものをご紹介します。
『ミスターサンドバック』
入門用にオススメする場合、ボクの場合、たいてい2つが候補にあがります。そのうちの一つが『ミスターサンドバック』です。
重さ42gでパネルの数は4枚。4枚の布を縫いあわせて作られています。適度な重さと柔軟に変形しやすい柔らかいパネルのバッグは、練習しはじめにはとても重宝します。とくに足の甲などでキャッチする(ストールする)動きの練習の際は、脚に吸いついてくれるかのように変形するので、フットバッグのはじめの壁である、足でのキャッチのハードルがかなり下がります。常に持ち歩いておきたい1つ。その柔らかさに反して耐久性もかなりのものです。
『ダートバック』
入門用にオススメしたいもうひとつは、ボクが初めて買ったバッグ、「ダートバック」です。かなり末永く、いろいろな練習に使えるバッグだと思います。
重さ50gでパネルの数は8枚、ミスターサンドバックの倍です。そのぶん形が球体に近くなり、ストールだけではなく、リフティングのようにバッグを蹴り上げるキックの練習時にもしっかりとした反発力で答えてくれます。また、パネルの厚みもミスターサンドバックよりも厚く、それにも関わらず柔軟に変形するのでストールの練習にも不安がありません。よりオールマイティーな感じだとボクは思います。
どっちを買えば良いの?と訊かれると、正直すごく困ってしまう、それくらいこの2つはとても長く練習しやすいバッグです。
あえて、フットバッグを初めてやる方へ、と考えると、ストールの練習のハードルをかなり下げてくれる「ミスターサンドバック」かもしれません。出来れば、この2つは両方持っていて欲しい。おそらく練習を初めて楽しさに気づいた頃には2つ目をゲットしていると思います。
さらに、練習を進めていく、あるいは違う感触の蹴り心地のバッグが欲しくなってきます。ボクは今4つのバッグを使って練習をしています。
『サンドマスター』
「ボ」じゃないです「ド」です。上記の2つにくらべるとより球体感の増した「サンドマスター」。
重さ45gでパネルの数は一気に増えて14枚。形も球体に近い状態をキープしているため、パッと見ダートバックよりも小ぶりな感じ。重さもミスターサンドバックよりは重くダートバックよりは軽い。14面というパネルの数で球体に大分近いにもかかわらず、程よい重さとのバランスでストール時などホールド感がしっくり来ます。キックの時の感触はとても良い。やわらかすぎず硬すぎずの感触が、フットバッグの次のステップに連れて行ってくれそうです。
『デザート』
重さ55gとバッグの中ではかなり重め、パネルの数は32面で小さなサッカーボールのようなデザインの『デザート』
布で出来た小さなサッカーボールと考えてもらえばOKなデザートは、その球体感と重みでキックにしっかり答えてくれます。ストールを少なくキックを多めに練習したり、いろんなキックのやり方を練習するのに向いているかも。よりサッカーのリフティングに近い感じで蹴れそうな感じです。
4つのバッグを持っているのは、単に好きだからというのもあるんですが、前出の2つで基本練習を、後出の2つはよりバッグの感触の幅を広げて、蹴り方や脚で感じる感触のバリエーションを増やしたい、という意図もあります。
靴
フットバッグをするのに、「靴はこれじゃなければいけない」という決まりはありませんが、蹴りやすい靴、というのは確実にあります。
靴選びの大きなポイントとしては、足の甲と側面(特に内側)の面の広さがあげられます。
フットバッグでは、足の甲でバッグを受け止めるストールという技があります。これは落ちてくるバッグを足の甲で受け止める(乗せる)動きで、こんな感じになります。
これをラクにやるには、なるべく足の甲の部分が1枚の広い布状態になっているのが望ましく、かつヒモを通す部分がその面をなるべく邪魔しないようにすることが結構重要になってきます。
さらにフットバッグでは足の側面、特に内側も良く使います。そのため、この側面もなるべくバッグを受けやすい形状であるとやりやすい。
これらの条件を満たしていれば、「より蹴りやすい」靴だと言えますが、まずは自分の持っているスニーカーで試してみるので十分だと思います。
また、フットバッグする際に、より蹴りやすい状態を作るための紐の結び方「フットバッグ結び」というのもあります。
この結び方にすることで、足の甲の面をより広げる効果があります。さらに普通の靴であれば、つま先付近のひもを通す部分を改造することで、より甲の部分にバッグが収まるスペースを確保することが出来ます。詳細は以下のページが詳しいです。
普段履きの靴をいきなり改造は、さすがに問題があると思いますが、フットバッグ結びは一度試してみる価値アリです。ストール時の収まり具合が激変します。
よりフットバッグにのめり込みたければ、オススメシューズを改造してり、専用シューズを入手するのもいいでしょう。
アディダス・ロッドレイバー
フットバッグといえばこの靴、「アディダス・ロッドレイバー」普通の靴屋さんでもたまに見かけることがありますが、オンラインでも購入可能。ただし、靴なのでサイズの選択は気をつけてください。ロッドレイバーは自分の通常サイズよりも0.5〜1.0cm大きいほうがいいと言われています。ロッドレイバーを買ったらしっかり改造してバッチリなフットバッグ・シューズにしちゃいましょう。
ニュークリアス(nucleus)
ニュークリアスはフットバッグ専用シューズです。結び方さえフットバッグ結びにしてしまえば改造する必要が無いように甲のスペースが十分確保されており、甲・側面などのバッグと接触する部分はメッシュでよりバッグの感触が伝わりやすく作られています。ボクはこれ、はいたこと無いので試してみたい1品です。
Quantumシリーズ
これもフットバッグ専用シューズです。Quantumシリーズには01〜03まであって、ボクが持っているのは02。03との違いはメッシュ部分の耐久性らしいのですが、02でもまったく問題ないと思います。この黒いのカッコイイけどね!これもフットバッグ結びをすれば改造の必要がないシューズで、足の甲のスペースだけでなく、両サイド、ソール、と面として使える部分はなるべく平面に近い状態に作られています。
ちなみに、甲部分は脚を反らせるとポケット状になってよりバッグを受け止めやすい。
フットバッグをやるにあたって、バッグは必需品ですが、靴は、(1)ひとまず自前のものを使ってみる、(2)ハマってきたらフットバッグ結びにしてみる、(3)もっとハマったら専用シューズを買う、という段階を経ても良いと思います。
ここで買えます。
フットバッグ関連アイテムは、フットバッガーの聖地(?)ナランハでバッチリです。
ジャグリング・ショップ ナランハ Juggling Shop NARANJA
フットバッグに必要な道具、知識などは全部ここでそろうと思います。直接お店に行ける距離の人は直接行って色々お見せの人に訊くといいです。ボクは初めて行ったときにクリッパーという技を見せてもらってビックリしたことを覚えています。
また、バッグはAmazonでも売っていました。
実際に使ったことはないので具体的なことは言えませんが、4面のやつなんかミスターサンドバックに似てて入門用に良さそうです。
練習を始めよう。
準備運動大事、ちょう大事
お待たせいたしました。ようやく練習開始です。早速バッグを蹴ってみましょう、と言いたいところですが、まずは準備運動をしっかりやっておきましょう。普通のラジオ体操みたいなので大丈夫だと思いますが、足回りはアキレス腱を伸ばしたり足首を回したり、より念入りに。
普段の運動量にもよりますが、ほとんど運動しない、という方であれば、はじめは、10分準備運動・15分練習・10分ストレッチ、くらいの割合で良いと思います。
思った以上に普段使わないような足の筋肉をつかうので、極端なやり方をすると筋肉痛になったり、場合によっては痛めてしまいかねません。楽しむためにも準備運動はしっかりやりましょう。
フットバッグの技
ナランハでフットバッグを買うと、ケースの中にこんなシートが付いてきます。
これがフットバッグの基本的な技です。(2つ折りになっていて中にはもっと詳しい説明がありますよ)
「トゥ・ストール」
兎にも角にも、はじめは「トゥ・ストール」(足の甲にバッグを乗せる技、基本中の基本)をやってみましょう。
フットバッグ用のバッグがなくても似たようなサイズの布のボールみたいなのでやってみても良いと思います。
Basic Footbag Toe Stall
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動画では結構高い位置で繰り返してやっていますが、はじめはバッグを膝の前くらいにもって、そこから(投げるのではなく)手を離してバッグを落とし、それを足の甲で受け止める、というのだけで良いと思います。
Anz Trikz-Footbag tutorial 2:Basic Stalls
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この動画のはじめの方でもトゥ・ストールをやっています。手から落として足で受け、足で上げて手で受ける、このやり方がはじめの練習としてはイイカンジ。
でも、はじめはこれが結構難しいんだw
コツとしては、落ちてくる卵を受け止めるように衝撃を軸足の膝で吸収しながら、上げている脚はバッグと一緒に下ろしてそっと受け止める、という感じ。
これを左右どちらでも出来るようになれば、動画のような連続の練習などを取り入れてみてください。
「キック」
その名のとおりバッグをキックします。フットバッグでは落ちてくるバッグを蹴るので、蹴る方向も基本、上です。
Basic Footbag Kick
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動画を見ても分かるように、わりと足の内側の側面で蹴るのが安定感があってコントロールしやすいです。足の外側の側面は身体から離れていく(逃げていく)バッグを身体の中心あたりに戻すときに、甲で蹴るときはバッグが身体の前に逃げてしまったときに戻す感じで使うといいんじゃないかなと思います。偉そうに行っておりますが、ボクはまだこんなにキックを使いこなせないです。
まずはこの2つ、これだけでボクは覚えが遅いのでかなり時間がかかってるし、スゴく楽しい。もちろん、練習後のストレッチは忘れずに!
フットバッグの技はYouTube上に結構上がっています。
オススメは以下の2つ。
YouTube - Hacky Sack®) Trick Demo
YouTube - Anz Trikz-Footbag tutorial
どちらも分かりやすい。
この2つに慣れてきたときに、もっと技を増やしたいけれど、どの技から手をつければいいのだろう?という所までいけば立派なフットバッガーだとおもいます。
ボクはこのフットバッグぱんださんのサイトにとてもお世話になっています。
技が難易度順に整理されているので、ボクはわりとこの順番で練習を進めています。
気をつけたいこと
練習に夢中になりだすとついつい陥りそうな、いくつかの気をつけたいことがあります。
- バッグは丁寧に(ボールは友達メソッド)
練習していてうまくいかない時についついバッグを投げ捨てたくなったりしますが、道具は大事にしましょう。長持ちして欲しいですしね。 - 色々な蹴り方を
ひとつの動きに偏らずにいろんな動きをバランスよく練習したいです。
身体への負担もバランスよくなりますしね。 - 動画を撮って動きを確認したりYouTubeにアップしたり
自分の動きはけっこうクセがあるものです。普段動画で観ているお手本とのズレを自分の動画で確認できるとイイコト色々。
たとえうまくなくてもYouTubeにアップしたりして練習の記録にしたりするのも個人的には良いと思います。
と、いうことで当初の予想よりはるかに長くなってしまった初心者のためのフットバッグ入門のまとめ、ボクにとってはかなりのブランク明けの練習再開でワクワクしています。
少しずつ身体を馴らしていって、はやくクリッパーの練習を再開したい!