おそらく、今更なんですが、Gravenhurst(グレイヴンハースト)というバンドと出会いました。
このPVを観て、「ふぁーーーー」って深い息をつくような、何とも言えない感情がはき出るような、明るくないセンチメンタルさを感じて、もう、これはすごいだろう、と。『Ein Freund von Mir』というドイツ映画の中でサウンドトラックとして使われているらしく、このPVも同映画のシーンで構築されています。(この映像も素晴らしい!)
Ein Freund Von Mir - Animals
ブリストル出身のニック・タルボットという人の一人ユニットとして2003年にデビューして、そのアルバムがWarpに見初められ、Warpのロック部門(?)をひっそり固めているユニットで、今までに3枚のアルバムをリリースしているみたい。
Gravenhurst - I turn my face to the forest floor
この、なんていうんでしょう、フォークと言えばフォークだし、で、けっしてウルトラ・ヘブンなポジティブさには間違っても向かっていないベクトルで突き進む春の歌。これがブリストルの空気がなせる技なのか?まだ、昼の2時なのに、ちょっと雲行きが怪しくなって、これは雨が降り出すかな、って言う感覚。雨のニオイ。強引に言うと、もしマッシブ・アタック(ワイルド・バンチ)の連中がdubやDJという方向に行かず、アコースティック・ギターを手に取っていたら、もしかしたら、こんな音になっていたかもしれない。ぱっと見、暗いんだけど、でもそれは圧倒的ネガティブな暗さとも違う、グレーゾーン。
圧倒的ネガティブ <<<<< グレイヴンハースト <<<<< ウルトラ・ヘブンなポジティブ
こんな感じでしょうか。そんなわくわくさせられる音です。
ジムアンドレコーズさんによると、
今作ではフロントマンのニック・タルボット(vo.)と永年活動を共にしているデヴィッド・コリンウッド(dr.)に加え、ロビン・アレンダー (b.)、アレックス・ウィルキンスウィルキンス(g.)が正式加入。Animal Collective、Grizzly Bear、Charlotte Hatherleyらとライブを行い、グラストンベリー・フェスティバルでも2度ライブを行い、よりバンド・サウンドに磨きがかった彼等による最新作です!!
ということで、今はバンドサウンドになっているようです。
Gravenhurst - Hollow Men (taken from The Western Lands LP)
でも、バンドサウンドになったからって、自らが背負っている宿命的なムードは変えられるはずも無く、またかわってほしくもなく、黙々とした霧のようなものが音を包み込んでいます。
Gravenhurst - Trust (taken from The Western Lands LP)
是非、雨の日の悶々とした暗い部屋とか、ふらりと一人で散歩した夜の公園のベンチとか、音に負けないくらいの演出を用意して聴いてみたいただきたいな、と思えるバンドに出会えてありがとう。
もし、このバンドがサマソニ来たら、泣く。
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