そのドアを開けたらゾンビがいる

わかっているんだけどねぇ〜☆

偉大なる二番打者|『マイティ・ソー』

 

近年のMARVEL映画群、すべての道は『アベンジャーズ』へ。『アイアンマン2』あたりからそうとわかっていても、期待がうまくまとまらない中、公式トレーラーが公開されています。 

 

アベンジャーズ 公式トレーラー


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この「スーパーヒーロー大集合」な映画を成功させるには、きちんとスーパーヒーローが集まらないと行けない。先行逃げ切りで大活躍の『アイアンマン』はロバート・ダウニー・Jrの魅力的なトニー・スタークのお陰でおそらく思った以上に大成功。

 

 

 

この華麗な一番打者は、大人の色気でとっても絶妙なピッチャー返しやセンター前ヒットを連打しちゃって、四番打者への道をしっかり確実に作り出したものの、これはちょっと強烈すぎた。

四番打者とはモチロン『アベンジャーズ』。言わずもがなの待望のバッターです。わかっていても想像したくないその強烈なパワー。そんな四番の前にドッシリ構えた『キャプテン・アメリカ』、なんてったってアメリカのキャプテンですもの、下手したら四番打者よりも人気の出ちゃうポジションだけど、そこは役者ですから、三番的なイケメン具合のバランス感に長けています。

 

そんなマ(ーヴェル)・リーグ・オールスター打順の中で一番難しいのが二番打者。そう、『マイティ・ソー』ダジャレじゃありません。

 

『マイティ・ソー』予告編


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ロバート・”トニー・スターク”・Jrがアメコミにつけた色気の香りをとぎらせず、我らがヒーロー、キャプテン・アメリカにつなぐ絶妙なバントを決めなければいけない、これはかなりの重圧とテクニックを要しますが、そこは「神」であるソーにしかできないポジション、絶妙な打順配置だなぁと思いました。

 

まず、ソーはアベンジャーズの中でも唯一「神」というかけ離れた存在。圧倒的な力を持つものは得てしてその圧倒さ加減故に頂点には立てなかったりします。スーパーマンとバットマンの関係もそうかしら。しかしその完璧さ故の悲劇を逆手に相手を翻弄します。

次に、トニー・スタークという伊達男と(まだ観ていないので想像ですが)ミスター・アメリカの希望キャプテン・アメリカという2人のキャラクターの間を埋められるキャラクターというのはかなり難しい。「イーグル・シャーク・パンサー」よろしくひょうきん者を配置するには、もはや引くに引けない状況。

そこで満を持して登場するは「神」です。「神」。しかもちょっとセクシーな神。映画版『マイティ・ソー』の控え目な色気と、主役よりも際立つ脇役陣の配置の仕方こそ、偉大なる二番打者確率の瞬間です。

アンソニー・ホプキンス、ナタリー・ポートマン、そして個人的大プッシュのカット・デニングスちゃんに囲まれて無骨なヒーローは我関せずストーリーを進めていきます。「なぜ、ケネス・ブラナー!?」とビックリする監督を配し、絶妙な寸止め感で「まだ出来る!もっと出来る!・・・でもしなぁ〜い」と2ストライク3ボールまで粘る試合巧者ぶり。

そして、エンドロールの後でバッチリ決めたバント。しかも自身も出塁。

この絶妙なサジ加減は『アベンジャーズ』に到達した時に振り返られるでしょう。

 

・・・と思うくらい個人的には好きなんだけど、どうでしょうか。

どれくらい気に入ったかというと、翻訳されたグラフィック・ノベルを両方共購入したくらいです。カット・デニングスのメガネ姿はもはや反則の域です。それを観るためだけにでも十分ステキな映画です。