2日、どちらも行きましたが、結論から先に言っちゃうと、今年ボクが観た中でのベストアクトはFriendly Firesです!
ボクの観たものはこんな感じ。
【初日】
The Subways→We Smoke Fags→South Central→Friendly Fires→The Prodigy
【2日目】
Vampire Weekend→The Teenagers→Crystal Castles→Boom Boom Satellites→Justice→Spiritualized→Fatboy Slim
両日のトリ、The ProdigyとFatboy Slimに求めていたことは、その日1日をとにかく少しもこぼすことなくきっちり「満足感」で〆てくれること。このトリ2組だけは、ほかのアーティストたちとは明らかに違う役割みたいなのをお任せした感じです。もちろん、2組ともばっちり〆てくれて、(ノスタルジー的なものをのぞいたとしても)さすがステージの経験の豊富さからくる貫禄、というか、「いるだけで良い」感がすごかった。The Prodigyのキースもステージに飛び出した瞬間の動きで完全にノックアウトされてしまったし、ノーマン・クックも出てくるや否や満面の笑みで一気に飲み込まれました。
マリンステージで観たバンド、The SubwaysとVampire Weekendはどちらも「観たい」というだけではなく、「このバンドが今後(単独で)スタジアムクラスの規模の来日をするだろうか?このバンドはスタジアムに合うバンドだろうか?」ということも選択する時のポイントとして考えて選びました。
The Subwaysはいろいろとあったのに戻って来れて良かった、っていうのが心のどこかにあったせいか、(たしか2曲目にやった)「I Want To Hear What You Have Got To Say」とかは、聴いてる時に堰が崩れそうになった。このバンドはスタジアムでやるロックのライブという意味ではすごく理想的だった。ステージングも良いし、ベースのシャーロットはかっこいいわ、かわいいわで見とれたし。フロントマンのビリーの日本語予習度は、おそらく今年のアーティストのなかでもナンバー1じゃないだろうか。
一方のVampire Weekend。今年のはじめの頃に、これは今年のベストに必ず入るだろうな、と思っていたバンドですが、遂にライブが観れるのは良いものの、かぶっていたのがMGMTだというあり得ない状況で、吸血鬼を選んだのは、「こいつらがスタジアムクラスで日本でやることは、今後はないだろうし、ましてや日曜のお昼どきにスタンド席でビールを飲みながらのんびりとサザエさんみたいな朗らかなメロディーを聴くという経験は2度と出来ない」という理由でした。
実際に昼のマリンステージに行ってみて、1曲目の「Mansard Roof」が始まってもう、バンザイしようかと思った。ボクが考えていたVampire Weekendをお昼のスタジアムのスタンドでビールを飲みながら聴く、というのを完璧以上に実現してくれました。
アルバムも恐ろしいくらい捨て曲がないし、その魅力をうまくスタジアムのお昼に炸裂されて、とてもビールがうまかったです。Friendly Firesがいなかったら、たぶんこれがベストアクトだった。
Boom Boom Satellitesは実は観るつもりはなかったんだけど、その後のJusticeを良い位置で観る為の場所取りもかねて、という友人のアイデアで急遽観ることにした。これもまた、すごく良い予定変更だった。ブンブンをちゃんとライブで観るのって、たぶん昔のR&Sからミニアルバムを出したばかりの時にFatboy Slimの前座でやった新宿リキッド以来で、当時リリースしたミニアルバム『Joyride』はかなり好きなアルバムで、その後の路線をなかなか受け入れられずにいて、最近の作品を聴くようになったのは結構最近です。そんな感じでアルバムは聴いていたんだけど、ライブは本当にすごかった。国内のフェスに出まくる(呼ばれまくる)のは本当によくわかった。きっと外れはないし、しっかり持っていってくれるし、たぶん今年のサマソニで一番踊ったり飛び跳ねたりして暴れた(のを誘ってくれたEttくんに目撃されている)ライブだった。遂に生で「Kick It Out」を聴いてしまってイエェアッ!
Justiceも観たいと思っていて、チャンスを逃していたので、遂に念願のマーシャル積み上げ十字架ステージをようやく見れました。ちょうど同時期に日本でヒットしていたSimian Mobile Disco、Digitalismの2バンドは体験済みだったので、英・独・仏3カ国ダンス・デュオのトリみたいなタイミング。もともとビート(のピッチ)が早い人たちじゃないけど、ライブでは元曲をいい感じでいじってあって、ぷりぷりした太いベース(ミュジカドローンがきらいなやつ)も健在だし、ステージングもただ黙々とやるだけではなかったので、かなりオモロかった。グザヴィエのほうがギャスパールよりちっちゃいのに偉そうにしている所もとても良いです。
肝心のベストアクトへのコメントがないまま子のエントリーは終わりますが、続くかもしれないし、続かないかもしれないのはいつも通りです。