そのドアを開けたらゾンビがいる

わかっているんだけどねぇ〜☆

『バットマン:イヤーワン/イヤーツー』現在進行形の暗黒の騎士はここから生まれた

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バットマン イヤーワン/イヤーツー
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ヴィレッジブックス
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バットマン:キリングジョーク』に引き続き、ボクが初めて手にしたアメコミである『バットマン:イヤーワン/イヤーツー』を読了しました。

この本には『イヤーワン』『イヤーワン』『フルサークル』という3つのストーリーが収録されています。表紙は『イヤーワン』が飾っています。

 

さて、ボクも持っていましたが、典型的なノーテンキで明るく勧善懲悪なアメコミのイメージは、当たり前ですが、この作品にはありません。

人間の泥臭い部分やら葛藤やらが渦巻く犯罪都市ゴッサム・シティを舞台に、誰ひとりとして完璧な人間は登場せず、苦しんだり悩んだり諦めたり、それでいて、希望を見失わない僅かな光どうしが少しずつ惹きあっていくようなデリケートなお話しをフランク・ミラーとデビット・マツケリーのコンビが『イヤーワン』名前のとおりバットマンの活動1年目のストーリーとして、ハードボイルドに綴っていきます。(このコンビは『デアデビル:ボーン・アゲイン 』を描いていて、それもぜひ読みたいです)

 

フランク・ミラーの描く世界は、映画『Sin City』でハマり、『300(スリーハンドレッド)』でボクの中では決定的になったのですが、実際にグラフィックノベルでダイレクトに接するフランク・ミラー、とても渋いし、予想以上に映画的です。

 

映画『バットマン・ビギンズ』を観た時、ジム(ジェームズ)・ゴードン役をゲイリー・オールドマンが演じたのにとても違和感を感じていました。ジム・ゴードンっぽくないんじゃなく、ゲイリー・オールドマン自体のイメージと演技のイメージがボクの中でズレ過ぎていた。

でも、フランク・ミラーの描くバットマンの中のジム・ゴードンを観て、ああもうゲイリー・オールドマン以外に、あの演技以外にはないわ、と思うくらいしっくりした。

 

ジム・ゴードンがゴッサム・シティにやって来て、街の犯罪や不正と戦っていく様子と、大富豪ブルース・ウェインがバットマンとなり自警行為を開始していく様子が並行で進行し、そして混じり合っていくその展開は緊張感に溢れます。そして、その同時展開をリードしているのは、ジム・ゴードンのストーリー。

 

そう、『イヤーワン』は間違いなくジェームズ・ゴードンのお話です。

 

コスチュームヒーローでもヴィラン(悪役)でもない、キャラとしては一番中立で弱くなりそうな「一般市民」のゴードンがとても魅力的に描かれていることで、相対的にバットマンの人間味の部分というか、弱さみたいなところにも自然と目が行く。

バットマンがゴードンを選び、ゴードンもバットマンを選ぶようになる『イヤーワン』は二人の友情の始まりとも取れるし、ストーリー自体はそれほど長くないですが、とても深い。

ちなみに、同じくバットマンの誕生を描いている映画『バットマン・ビギンズ』と、この『イヤーワン』ではストーリーは大分違います。それぞれオリジナルな解釈でバットマンの誕生を描いていて、そういうことがグラフィックノベルの楽しみの一つでもあります。

 

続いて収録されている『イヤーツー』『フルサークル』はマイク・W・バーの描くストーリーで、『イヤーワン』の流れを意識しながらも、バットマン/ブルース・ウェインのまた違う部分にスポットをあてることで、魅力を引き出していく。

特にバットマンの人間としての弱さから来る行動は、それまで知っていたバットマンとはちょっと違って、とても印象的で、彼の行動の原動力と目指す先をより明確にしていて、バットマンというキャラクターがどんどんクッキリとしていく。

『イヤーワン』から始まる「バットマン誕生秘話」的なストーリーをうまく引き継ぎ、かつしっかりと締めまで持っていく『イヤーツー』と『フルサークル』が1冊になっているのはとてもありがたいです。

どちらかと言えば重厚な『イヤーワン』に対し、よりスピーディーな『イヤーツー』『フルサークル』の並びは、読んでいてとても気持ちがいい。

『イヤーツー』『フルサークル』はカラーリングも独特でかなり好きな感じ。ストーリーやイラストだけじゃなく、カラーリングの存在感とかリズムの変え方(変わり方)というのも、この3つが並んでいたのでより楽しめます。

 

今、Amazonでは中古しかないみたいだけど、楽天ではまだ売っているみたいなので、ほしい人は急いだほうがいいかもです。

 

 

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