iTunes Store映画、鑑賞メモ#24、『ディフェンドー 闇の仕事人(字幕版)』です
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2009年のアメリカ映画で日本では公開されずにDVD化のみだった本作もiTunes Storeに。SonyがiTunes Storeに参入した恩恵はスパイダーマンではなくこの映画だったと言っても過言ではないくらいの超・超・傑作!
ご注意:「つまらなかった」「オモロかった」をコメントしたり、ストーリーについても言及する場合があります。あくまで個人的な「感想」ですが、ネタバレしている場合もあります。予備知識なども鑑賞前に入れたくないタイプの方はスルーしてください。ちなみに、ボクなら観たいと思っている/いた映画に関しては予備知識を入れずに観るタイプなので、レビューなどは映画を観終わった後に読む派です。
パッケージの写真を観た限りだと、「ウディ・ハレルソン主演のエセ・スーパーヒーローが活躍する爆笑コメディー」のように映りますが、いやいやぜんぜん違う、違うから!
しかも、数少ない情報のうち、Amazonなんかで紹介されているキネ旬の映画の説明もこんな感じに。
内容(「キネマ旬報社」データベースより)
本年度アカデミー賞にノミネートされた演技派、ウディ・ハレルソン主演で贈るアクションコメディ。昼間は工事現場で働く素朴な男・アーサーは、夜になると自らが作り上げたヒーロー“ディフェンドー”に変身。お手製の武器で街の悪に立ち向かうが…。
いや、間違ってはない、間違ってはいないんだけど、大事なこの映画の素晴らしい部分は、この「が…。」の先にあります。
本当は何もインプットなしで観ていただきたいのですが、そうするとこのジャケットやウディ・ハレルソンの風貌から完全にスルーしてしまう危険性が非常に高いので、映画の見所をキーワードで列挙してみます。
- 主人公は知能指数的に少年のままで止まってしまったようなピュアなキャラクター
- 不幸な生い立ちの娼婦と出会う(助ける?)
- 麻薬がらみのマフィアと汚職警官、潜入捜査
- まったく身体的に特殊な能力を持たないスーパーヒーロー
- 武器:棍棒、ビー玉、蜂、ライムジュース
ピュアな主人公を設置するというのはもう泣きポイントみたいになっちゃってあまり好きではないので、ここを敢えて売りにしていない点も評価高いですが、このキャラクターに対するウディ・ハレルソンの演技を観てもらったら、もうウディ・ハレルソンが大好きになっちゃう。
こんなの街で見かけたらとりあえず逃げる
ヒロイン役のカット・デニングス、写真で見る限りスタイル抜群できれいな方ですが、作中では役どころにぴったりハマっててかなりスレた感じに。このキャラはそんなに映画の中で立っていないのですが、そのバランス感覚というかロマンス側によっていかない感じも絶妙です。
カット・デニングスちゃん
↓
不健康そうです
そして、スーパーヒーロー(?)ディフェンドーが戦う相手がマフィア。まぁ、スーパーヒーローがやっつけないといけない相手ではあります。
でも、彼は生身の人間で、特殊な訓練やバットマンのような装備があるわけでもなければ、武器は列挙したとおり。子どもの喧嘩かよ!っつーか、蜂って武器!?と突っ込みたくなるかもしれませんが、そのあたりも、ストーリーとウディ・ハレルソンのスクリーン映えがその隙を与えません。
と、いうことでそろそろ予告編映像を観ていただきたいですね。
The Defendor Trailer ※youtubeより。RSSリーダーでは表示出来ないことがあります。 表示出来ない場合はこちら
ちょwちがうんですwwうわー!伝わる気がしないwwwある意味予告編はこれで正解www
生身のスーパーヒーローという意味では『キック・アス』を先取りしたような映画ですが、この映画の本筋は、ミッキー・ロークの『レスラー』やジャン=クロード・ヴァン・ダムの『その男 ヴァン・ダム』などに通じる渋さと哀しさ。コメディーというジャンル付けもこの2本がもつ意味合いという意味ではとても合っている。
とにかく、ストーリーも、ウディ・ハレルソンをはじめとした出演陣も、この映画をここまで素晴らしくまとめた監督ピーター・ステッピングス(脚本も彼です)も、なにもかも素晴らしい!
年末のお時間があるときに、とにかく騙されたと思ってレンタル屋さんなりiTunes Storeで、この『ディフェンドー 闇の仕事人』をこ覧ください。涙もろい人は、ハンカチを忘れずに。