こんばんは。新コーナーの時間がやってまいりました。
今回の新コーナーは、拝むように弾いてくれ史上、もっともアカデミックなコーナーと言っても過言ではないこのコーナー、『シリーズ:対義語を考える』。
対義語、というと双方相容れない、お互いを否定し合い、つねに争い合うような言葉。ヴァイオレンス!そんな対義語について真剣に考えて行こうというこのコーナー。
第1回はこちらの対義語がテーマです。
今日のテーマ:
ルイス⇔アンルイス
対義語としてはポピュラーな「 un 」。
意味としては動詞に対しての反対の意味をさす場合、名詞に対してはその名詞の表す性質・状態を「取り去る」の意を表わす、ととってもアグレッシブです。
最近ではフォロー⇔アンフォローなど、使うタイミングをまちがえると人間関係に亀裂が生じることになりかねないような切迫した状況などでもこの「un」という接頭語に寄る対義語を目にします。
さて、ここでとても重要なのは最初のルイスの設定です。ボクは世代的なのか、パッと思いついたのはカール・ルイス、当時世界最速の名を欲しいがままにした人物です。
一般的に考えれば、このルイスの反対の意味を持つアンルイス。世界最速の反対というと最遅?いや、この場合は対義語がアンルイスですから意味合いとしてはふさわしくないでしょう。
むしろその最速をもかき消すようなパワーで、名詞の持つ性質・状態を「取り去る」訳ですから、状態としては金メダル剥奪、性質上はベン・ジョンソンと言っても過言でありません。
短時間で最高速を出す「ロケットスタート」でソウルオリンピックでは当時の世界新記録9秒83を樹立したものの、その後のドーピング検査で陽性反応が出たため、金メダル剥奪。一気に天国から地獄に堕ちてしまうというまさにあゝ無情。
世界最速という夢の反対には常に厳しい現実があるという事をアンルイスは表わしているのです。
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この対義語の原案はたえちゃんによるものです。ありがとう。